良質な学びについて考える時、
学問と実践の両軸を行き来しながら
常に目の前の最善を考えていきます。
どちらかに偏り過ぎたものは
場合によってはバランスが取れなくなり消化不良になりやすいからです。
『昨日より一つでも良いから、
出来る事が増えた』
そう体感出来る時間は、
どんなに素晴らしいことでしょうか。
より良い時を重ねるために
人は考える必要があるのです。
そして考え方にも種類があります。
□既にある情報を整理・分析し、論理的に筋道立てて答えを導いていく思考。(論理的思考)
□物事を俯瞰的に捉えて、まだ誰も気付いていない問題点やゴールを見つけていく思考。
知識や経験を結びつけ、見た事もない新しい発想を誕生させる思考。(創造的思考)
これらは、種類の異なるものです。
そして人の心を動かすデザインを行う上では、この2つどちらの思考も大切になっていきます。
『創造する力』を育てるためには
自分の心で情報をキャッチし、自らの意志でアウトプット(取捨選択)をしていく習慣が必要です。
データや理論も勿論大切です。
しかし情報社会において、
それだけでは人の心が真に動かされる事はなかなか難しいものです。
自分の意志で過ごす習慣とは、
どんなものでしょうか。
例えば100人中99人が正解は右だと言っていても、
自分は心から正解は左だと思った時には
左が正解だと感じる理由や意味を、
表現する(伝える)強さを持つ事です。
先日のレッスンでは、
『子供のためのファッションと歴史のデザインコース』にて、ココ・シャネルの生き方にフォーカスをして子供たちと“エレガンス”や“美しさ”について考えました。
歴史的に、
世界中の人々を魅了した人物の生き方やデザインからは、
大きなメッセージを受け取る事が出来ます。
ココ・シャネルは1909年に帽子のアトリエをパリ17区にオープンし、
やがて世界のファッションの歴史を変革させるアイディアを、
次々と発信する女性となりました。
“女性にとって当たり前”と言われていた
腰を締め付けるコルセット、足が隠れる地面までかかる丈のドレス、羽や装飾が沢山ついた帽子。これらの常識を覆す、商品を次から次へと生み出し、ヒット商品へと導いていきました。
身体に優しくフィットするジャージー素材の洋服、足が見える丈の動きやすい服。
重い装飾を取り除いた帽子。
これらをココが発信する事により、
多くの女性の生活と心を快適なものへと
導いていきました。
どんな時代でも、
子供も大人も、さまざまな環境を辿って生きています。
そしてそれぞれ、
色々な想いを持って感じて生きています。
感じている気持ちを、
どうアウトプットするのか。
形にもなっていない心からのメッセージをファッションを通して美しく表現できる事は、
とても気持ちの良いことです。
そして魅力的な表現の共通点として
常に“その人らしさ”が映し出されていることです。
自分らしさについて周囲に説明するとしたら、
自分はどんな人間だと説明出来ますか?
自分らしさを自分自身が理解していないと、
他人が自分らしさを認めてくれたり、
理解してくれる事は難しくなります。
私達は“より良く、自分らしさを知る“ために
子供たちが“デザインの力”を取り入れていける事を願っております。
自分らしさを表現できる事の喜びを感じられる時間、意識的に築いていきましょう。
そして自分らしい経験に、貪欲になりましょう。
人は成長と共に過ごすステージが変わり、
物理的に時を過ごす人の存在も変わっていきます。
しかし、これまでの経験で得る事の出来た尊い思い出とは
いつも心の中で一緒です。
人の素晴らしさを感じられた経験、明日をワクワク感じて過ごした経験、自分の事を大好きだと思えた経験。
全ての感覚や思い出が、必ずいつかの未来で自分を支えてくれます。
だから沢山楽しい経験をするべきだし、
沢山感動出来る体験をするべきなのです。
幸せを見極めていく力。
愛情を持って物事や人と関わっていく力。
日々の考えが言葉や行動を創り、
それによって出逢う人達も変わっていきます。
出逢いによって、
人は更に大きく変わっていけます。
どんなことも、自分次第。
自分の良さを最大限に活かして
とびっきり幸せ溢れる日々を積み重ねていきたいですね。
皆様の力が活かされる素晴らしい日々を、
創造力がそっと支えてくれますように。